2015年1月23日


 チャイナバブルは弾けたか?と問われれば、ピーク時よりは萎みはしたが、実はまだまだ景況感は良い印象。習近平に政権交代して以降、熾烈な派閥争いや汚職の一掃が進み、結果、浄化されたのではなく桁外れの数百、数千億円単位のダーティマネーや不正蓄財された闇の富の海外流出を招きました。行き場を失ったそれらの富は、消費志向が強く、投資大好きな中国人らしくワインやブランドの贅沢品の消費購買、積極的な消費へと向けられています。最近では、古美術品に加えてコンテンポラリーへの投資も盛んで、世界的に有名なアーティストのみならず、中国の近現代著名作家や若手アーティストの作品も非常に値上がりしています。
  中国人は野心的で冒険心が強く、ローリスクローリターンよりも、ハイリスクハイリターン型のギャンブル性のある投資を好みます。また、性格も楽観的な傾向が強いので、例え景況感が悪化しても投資を止めないでしょう。そういった旺盛な消費、投資マインドが急激なバブル崩壊を遅らせ、また、景気を底支えしているように感じました。東南アジアの多くの人々も大多数の中国人民も、まだ何も持っていません。家電、iPhone、iPad、バイク、車、彼らが手に入れたいと強く渇望する魅力的なアイテムは無数にあり、その欲望が消費を推進しています。大体なんでも手に入り、全てが飽和状態であった日本とは状況が違います。彼らのハングリーは想像を絶するものです。その「欲」が中国の躍進を支えているように私は感じました。